10/12 ジャコバ市でのミーティング 朝プリシュティナオフィスで通訳のフラマーと公共交通専門家のグンナーをのせる。車で1.5時間。ジャコバ市へ向かう。
プログラムを進めている6都市の1つであるジャコバ市。バングラデ

イッシュ出身、不法居住改善事業等を得意とするシャムスが国際プランナーとして担当している都市である。ジャコバ市はコソヴォのなかでも最も特徴的な地域であり、閉鎖的・排他的発想の人が多い。皮肉を込めて、ジャコバ共和国といわれることもある。コソヴォが独立したら次はジャコバが独立するのではと揶揄されるほどである。
コソヴォでは、このジャコバ市出身者が、さまざまな要職に就いている。たとえば環境・地域空間計画大臣もジャコバ出身。HABITATのローカルスタッフにも多い、アイダはジャコバ出身。自尊心が高いアルバニアの人々の中でも、最も顕著な人々だといわれている。
旧社会主義国では、というべきか、最も重要なことは、どれだけコネクションをもっているか、ということにある。ジャコバの人々は、ジャコバの人の採用を勧める。
ジャコバ市の都市部局の部長である女性は典型例である。それぞれの自治体に国際プランナー1名、ローカルプランナー1名の計2名でプロジェクトを推進しており(もうすぐ通訳兼アシスタントが1名追加される)、ジャコバ市のローカルスタッフは、ラモシュという男性。スワリカ村出身で地元の都市部局部長の経験がある。とても明るくコミュニケーションがとりやすいナイスガイ。ただ、英語があまり話せない。シャムスは彼の英語が充分でないために充分な情報が得られない。
さらに彼はジャコバ出身ではない。ジャコバの都市部局部長は、ジャコバ出身者が担当になると思っていたようで、彼を見るなり「何故ここにいるの?」と、とりあわなかった。
彼女はラモシュが不適任であると、追加スタッフを要求。特別措置でHABITATが新聞公募して、数名の候補者を選び提案すると一蹴。「どれもダメ。ジャコバ出身者じゃない」。
プランニングについても迷走している。新法制定前のプランであるジェネラルアーバンプランをいまだに重要視しており、新たに策定中の自治体ディベロップメントプラン、アーバンディベロップメントプランには全く興味を示していない。HABITATとコンサルに任せる、という姿勢である。そのコンサルがINTECHというくせもので、フェリザイ・ジラン・ジャコバとプログラムをすすめている3自治体のプランを策定している。その内容が、ほとんど同じ非常に低質なプラン。コンサルは人材も充分に確保しておらずスタッフがオーバーワークしている。これで自治体職員が適切な指示や注文をださなければ、適当なプランを作り逃げされる。
都市部局部長は、全体のマスタープランには興味を示さないが、特定地域の住宅開発計画策定にご執心である。今回はその「よく計画された住宅団地」のプロポーザルが紹介された。そのプランを「レギュラトリープラン(地区詳細計画)」と呼んでいる。しかしこれは、開発計画そのもので、都市計画規制ではない。ジャコバ市では経済雇用の吸引力がなく、多くの人が家を離れてプリシュティナ市に住んでいる。つまり、住宅の空家率が極めて高いなか住宅を、民間企業やドナー(国際経済支援)により建設しようという。計画は一見美しく見えるものの、土地が充分ある地域での中高層住宅開発、河川環境への配慮なし、鉄道駅整備の予定地も考慮されていない。開発予定地はとても美しい緩やかな丘陵地帯。計画を再考すべきだろう。
また、ドナー会議を開いて、各国の国際経済支援団体を呼んで資金提供者を募る計画である。自助努力で、できることから始める気がない。それでも、彼らはコネクションの力を持っている。UNDPのミレニアムゴールプロジェクトがジャコバで展開されているし、ハリウッドのニコールキッドマンが女性NGO団体を訪問するのもジャコバ。
不思議な、地域である。
10/13 パンフット作成開始 モビリティセンタープロジェクトのパンフレットを作り始める。現在、すべての人が鉄道とその軌道が都市にとって邪魔なものであると考えている。各国へのポータルとなっている鉄道駅やバスステーションの経済効果、公共交通・輸送促進による環境負荷の低減など、市民にある程度理解してもらうための手段が必要である。そのため、パンフレットを作成して配布することにした。市民がある程度、公共交通とはどのような効果があるのか、という理解をもった段階で、シティセンターで商売を営む者や居住者に公共交通に関するアンケート調査を行う。
パンフレットは手に取った人が興味をもつようにわかりやすく簡潔にするとともに、フェリザイらしさ、公共交通の意図が伝わるように適当にデザインすることにする。
10/14-15 良質な違法コピーの選別 休日はDVD コソヴォでは、何にしても偽物が堂々と出回っている。 だから、本物が買えるなんて思わない方がいい。 衣類、時計、靴、CD、DVD、お酒、なんでも模倣品あり。
街には至る所にCD,DVDショップがある。価格相場はCDが1枚1.5ユーロ。mp3コレクションといって、大量のCDが1枚のCDにこぴーされている代物が2ユーロ。DVDが1.5~3ユーロ。1ユーロは150円。
DVDなどお店でチェックしていると、店員が言う言葉
「それは良質なコピーだから大丈夫だよ」
更に知識のないお店の人は、明らかにコピー商品なのに
「それはオリジナルだから絶対OK」
いや、オリジナルのDVDの表面、インクジェットで文字入っていませんよ、。 最近、娯楽のないコソヴォでの楽しみとしてDVDコレクションをはじめた。いろいろ集めるうちに、なんと良質な違法DVDを集めるのが難しいか、ということを知った。 面白いのでご報告。 ちなみに、不具合のあったDVDはちゃんと交換してくれます。
僕が良質DVDと定義するものは、「英語で、英語の字幕表示が可能なDVD」。 購入時にすること~
1.パッケージと中身が同じかどうか? 特にシリーズ物(スターウオーズなど)は、中身が間違っている場合がある。
2.オリジナルDVDのコピーかどうか? 劇場上映中の作品まで売られている。これはDVDのコピーではなくて、劇場で誰かが盗撮したもの。画像は悪いし、画面がぶれたり、人が映っていたりする。
3.英語字幕が表示できるかどうか? DVDの表面やパッケージに記載がある。記載なくても字幕がある場合もあるし、記載されていても、字幕がない場合もある。英語字幕がなくても、どうしても観たい映画は購入する。
4.試しに画面をチェックする 店舗にあるテレビで試写する。これ常識。はじめ試写せず購入したら、約1/3が問題ありだった。
5.英語字幕と話している英語が同じかどうか? 英語の作品なのに、字幕が話している英語と違うことがある。レイチャールズの映画RAY、の中国版を買った際、英語字幕出るからOKとお店でチェックしたにもかかわらず、家で見たら、なんかおかしい、、。話している英語と字幕が違う!(怒。しかも、レイを雷(ライ)と漢字あてしているようで、英語字幕ではレイ→Thunder(雷)と表示している。笑って映画に浸れない。
6.パソコンでも見られるか? 日本のDVDとコードが違うので持ち帰っても見られないと寂しい。だからパソコンで見られるかチェックする。 まれにDVDプレイヤーで見ることができてもパソコンでは見られないものがある。
7.DVDにウイルスが入っていないか? あるお店のDVDにはたまにウイルスが入っている。悔しいことに、そこのお店にあるのは割とみたいものだったりする。一度はウイルス入りのを返却したが、僕のパソコンはウイルス対応してあるので、問題なく見ることができるからこれは諦めることにした(注意書きしておく必要あり)。
8.最後までみることができるか? とにかく通しで見る。後半コピーが悪質で見られないことがある。 と、いかに厳しいチェックが必要か、。
10/16 セントラルヒーティング導入 先週末からセントラルヒーティングが動き始めた。地域の中心施設から各建物に温水が循環して部屋を暖めるシステムである。我が家は住宅団地にあるので、このシステムがあるが、プリシュティナでも住宅団地やオフィス以外はセントラルヒーティングがない。この場合は電気暖房に頼るか、暖炉やストーブで暖を取ることになる。街中では薪を割る人が多く見られる。機転の利く人は夏に薪を買う。価格が安いし薪が乾いていてよく燃えるからである。
プリシュティナからフェリザイへ車で通勤しているが、市内へはいったときに黒々とした煙があがっているのを発見する。火災だ。
冬季にはストーブなどから出火して火災が発生することがある。しかしほとんどの構造はレンガやコンクリートなので、燃え落ちることはない。今回の火災では家が隣接していたが、延焼はしなかった。
報道カメラマンでもないが、即現場に急行して撮影。参考資料にはなるだろう。周りには人だかり。のんきに握手して挨拶している人もいる。
しかし、紛争直後、アルバニア人によるリベンジで多くのセルビア人住居が焼き討ちされた。村全体が燃えている姿を想像すると、背筋が冷たくなった。
10/17 冬到来 まだ10月半ばというのに、朝出勤しようと駐車場に行くと、車が凍っていた。
窓ガラスが凍りつき、氷を溶かすのに一苦労する。これからどうなるのか?防寒対策をかんがえなければいけない時期だと痛感する。
10/18 スウェーデン視察旅行の調整 フェリザイチームとグンナーにより調整。スウェーデン、ルンド市より招待状をもらう。急遽提案により、コソヴォのテレビ局を帯同させることになる。ドキュメントを撮影し、コソヴォで放映したいとのこと。コソヴォ全域放送で、モビリティセンタープロジェクト推進のため、民間投資家の投資意欲を高めること、広く投資家を募ることの布石とする。放送は地方放送局にも配布され、フェリザイ市では何度も放映できるようである。ただし突然のアイデアなのでビザ取得などいろいろ手間取っているので、実現するかどうか。
グンナーはすべての行程の撮影は嫌だから、会議や現地見学のみに撮影を限定してくれと主張する。彼らしい。
私は折角なので、土日を利用して皆より先に現地入りする予定。そのまま延期滞在して11/17-27はスウェーデン、デンマークを中心として都市を回り、公共交通について現地踏査する。
訪問はスウェーデン南部のルンド市。公共交通と環境負荷、モビリティセンターや自転車政策、駐車場対策などについてミーティングがアレンジされている。
PRELIMINARY PROGRAM FOR THE VISIT TO THE MUNICIPALITY OF LUND, SWEDEN
Participants Ferizaj Municipality
Mr.FAIK GRAINCA (Mayor)
Mr.DUKAGJIN ETEMI(CEO)
Mr.MUSTAFE ZARIQI(Department of Urbanization)
UN-HABITAT
Mr. GUNNAR LAGERQVIST (Transport Specialist)
Mr. MASAYUKI YOKOTA(International Spatial Planning Advisor)
Ms.AIDA DOBRUNA(Spatial Planning Advisor)
Media
journalist +cameraman
Schedule
20 Nov 200615:15-16:55 Pristina - Budapest
17:40-19:35 Budapest - Copenhagen
21 Nov 2006- Presentation of Municipality of Lund and southwestern “Skane” region
- “LundaMaTs” – environment-adapted transport system in Lund
- The activities of the “Mobility Office”
- Planning of the bicycle network
- Mobility Center – background and development
- City Center parking policy
22 Nov 2006- Public Transport in the Planning Process
- Lund City Bus – organization, planning and operation
- Skane Public Transport Authority – organization, planning and operation
- Cooperation Lund City Bus and Skane Public Transport Authority
- “LundaLink” – segregated bus route
23 Nov 2006
10:10-12:05 Copenhagen - Budapest
12:50-14:30 Budapest - Pristina
Note: “Skane” is the most southern province of Sweden
10/19 チームミーティング 地域計画研究所(中央政府直轄)のスタッフが、HABITAT援助により参加した地域ガバナンスの会議の報告を行った。コソヴォ外のプランナーと接する貴重な機会である。ロシア、アルバニア、オランダ、ベルギーなどから参加者が集まったようである。しかし残念ながら何を話し合って、結果として何を得てきたのか。基本的なことであるがそれがプレゼンに反映されていない。我慢強く彼らのプレゼンを聞く。これもトレーニングのひとつだろう。
文字のみ、内容なし、そして長いプレゼンに観光写真。
フランクが、発表を短くまとめるよう再三指導。最後は発表に感謝しつつコメント。「シャンパンにたとえるならば、とてもドライだけど味のあるプレゼン。後はスパークリングを加えて、豊かな味に仕上がることを期待する」だそうだ。