先週末に顔を出したNGO「AVONET」のケナン、大学生が英語の話せる仲間を連れてきた。来週予定されている地元ミーティングに参加したいとのこと。何か手伝いたいと意欲を見せる。
地元での会議は、ローカルTVで公告されるらしいが、それで本当に人が集まるのか?自治体プランナーのムスタファ含め、参加者を増やす方法を考える。
NGOのケナンが、「村の小学校を回って説明とビラ貼りするのがいいんじゃない?」と提案。彼らの協力のもと、村落を回ることにする。合計46の村落を来週までにまわりきれるのか?

朝8時にオフィスで待ち合わせ、3名のNGOスタッフとともに南東エリアの村落へ。
最も大きい村で小学校、中・高校が1校ずつある。もっとも小さい村には売店すらない。地域の中心となる村があり、日用生活品を購入できる店舗や学校などがある。

とにかく子供が多い、それに対して学校の数が少ない。現在は3交代制で授業が行われており、教員の負担が大きい。雇用待遇も悪いため、教員のストも行われる。教員も職業でそれで生計を立てていることを考えれば、待遇改善も必要であるが、子供の授業をストライキするという発想は理解できない。
世帯人員は村落に行くほど増加する。1家族に子供が3人というのは普通で、4-5人の子供がいることも少なくない。しかし都市部では、子供の数が2-3人であることが多いようである。
学校に行って、校長先生と話す。快くビラを学校の玄関に貼ってくれる。
子供が興味津々に集まってくる。見たことのない外国人がいる!と目を輝かせて話しかけてくる。
NGOの彼らもつかれきった様子。「同じことまだ3地域やらなきゃいけないけど、どうする?」と尋ねると「忙しいけど、明日も手伝う」と言う。じゃ、朝8時にオフィスで。
9/6 村落・学校訪問-2

僕の貧しいアルバニア語と、アルバニア語で書かれた広告、まぁなんとかなるだろう。
一人で村を回ることにする。
ムスタファに話すと(半分はジェスチャー?)、苦笑い。
とにかく出かける。


村落の中心のお店でビラを見せて、ミーティングがあることを説明する。アルバニア語で話すと、皆ニコニコと興味津々で集まってくる。
学校に行くと、100名以上の子供に取り囲まれる、挨拶の嵐。見たこともない外国人に興味津々でたくさんついてくる。英語が話せるものは英語で話しかけてくる。
「ちゃんと英語勉強するんだよ」と、言い聞かせる。
人に会うたびに説明するのが大変。
村へ行く道を塞いで道路工事している人たちにも説明。
いろいろ話していると、お土産にスイカをくれた。
写真を撮ってくれと頼まれたり、若い先生と結婚しないかと勧められたり。
コーヒーを飲め、と座らされたり。
9/7 在セルビアモンテネグロ大使館
午前中は、ドイツのコンサルタントのプレゼンをフェリザイで聞く。UNMIKの通訳がいたのでフォローしてくれる。村落での説明会について、コンサルは素案を示すことを示唆するが、市プランナーはプロファイルの説明と市民の意見を聴くことを主張。素案は内部でも十分に議論がなされていないためである。
会議後、アルバニア人のコンサル社長が、直接クレームを言いに来た。
「HABITATがしていることを中央政府に説明する、プランニングプロセスの障害である。鉄道駅とバス駅との統合の議論も、マスタープランができていないのに進めるなんて間違っている」というのが彼の主張である。
「プランニングプロセスにおける市民意見聴取は、法律の施行令のなかで幅広に記載されている。それを行うように主張するのは法制度上なんの問題もない。HABITATには法律専門家もいるから、議論してもかまわないが?中央に報告したければすればいい。駅プロジェクトも、並行してすすめるべき重要なテーマだと思うが?」
相手はまったく譲る気配なし。また口論に、。ブルーな気持ちで一路プリシュティナオフィスへ。午後からチームミーティングに参加。夕方には、セルビアモンテネグロ大使館の方と邦人での食事会があるため、たまにはとスーツで仕事に来ていたので、皆が驚く。クリスティーナに、エレガントだとほめられて、ご機嫌になる。日本では普通なんだけれど。
夜の会食、在セルビアモンテネグロ大使館の小宮さんと在コソヴォ邦人でイタリアンレストランに。小宮さんからは安全上の注意と外国での選挙手続きの書類をいただく。
外国人をターゲットとした犯罪がいまだ多いこと、日没後に起こる事件が多いことを聞かされる。
最近ミトロビッツァの北部(セルビア人居住エリア)のカフェに爆発物が投げ込まれて10数名が怪我をする事件があり、若いアルバニア人が逮捕されたようである。少年は昨年、脳の手術をして正常な状態ではないことを両親が主張しているようである。
セルビアの状況、コソヴォ独立が実現するのか、障害があるのか。
その他、さまざまなお話を聴かせていただきました、感謝。
パスポートの更新も行っていただけるとのこと。在邦人への支援のきめ細やかなことに脱帽しました。ヨーロッパ・バルカン生活に慣れていると、その対応の速さと丁寧さには感動します。
久々に日本の方々とお話して、よい気分転換になりました。
9/8 資料整理
アイダ復帰。村落を回るつもりでいたが、来週のプレゼン用資料作りをしたいと主張するので、オフィスでパワーポイント資料作成する。